はてな年間100冊読書47冊目

櫻の園 白泉社文庫

櫻の園 白泉社文庫

前に一回図書館で借りた事があって、なんとなく古本屋で買ってみました。
作者の吉田秋生Banana fish (1) (小学館文庫)の様にハードなアクションだったり、吉祥天女 (1) (小学館文庫)の様にサスペンスだったり、ラヴァーズ・キス (小学館文庫)の様に青春の恋模様を描いたりとか、実に幅広い作品を描いているのだけれど、基本にあるのが10代のトラウマとか性だったりすると思うんですよね。
それでこの話は「櫻の園」と呼ばれている女子校を舞台にした、
演劇部の4人の女の子が4人それぞれの悩みや葛藤何かを描いている作品で、
リアル少女、もしくは少女だった女性はすっごい共感すると思う。
多分男性が読んでもピンと来ないはず。来たら凄いよ、乙女だよ。
初体験、キス、性差、生理、初恋、乳房、などにまつわる忘れられない思い。
こういう女性特有の縛りを経て、反発を覚えながらも少しずつ女にならなくちゃならない少女達の性自認の物語なんかなぁ。


てか女子高生って本当に素晴らしいですね。
私も一応女子高生なのかもしれないけれど、
毎日制服を着て学校へ向かって授業を受けて友達と喋って彼氏と会ってだなんて、
私がとうの昔に捨てたもので、そういう意味ではやっぱり女子高生ではないんだなぁ、と思う。
女子高生ではない私から見た女子高生は、日記でもやっぱり輝いているよ。
読んでいると色々大変そうだけれど、それでもやっぱりただの女じゃない大事な三年間だと思うので、大切にして下さい。