はてな年間100冊読書クラブ69〜70冊目 女が死ぬ時
また友達の話になるのだけれど、彼女には彼氏(形式上)がいるのに、別に好きな男がいる。
けれどその男は彼女の事はどう見ても体目当てで、それは彼女も認めてる。
それでも彼女はその男がかける言葉、声、体、全てが好きで好きで堪らなくて、私が「お前それじゃダッチワイフじゃないか」と言っても「別にもうそれでもいい」「嘘でも抱かれりゃ暖かいんだよ」と、天城越えまで引用する始末。
けれどその男としょっちゅう会える訳でもなく、自慰行為をしない*1彼女は、気の無い彼氏や、ゆきずりの男とセックスして性欲を満たしていて、言ってみれば彼女はそいつらをダッチワイフ扱いしてるって事なんだよね。
前に彼女は「私さー占いで『あなたは結婚するまで処女を貫く様なタイプです。しかし何かのきっかけであなたの中で欲望が弾けて、次々に男を乗り換えるようになってしまうかも』って出たんだよね」と言い、彼女は前に強姦で処女を失っていて、多分それだねーなんて笑って言ってるの。
吉祥天女で「女にとっては強姦なんて殺人と同じ事」という台詞があったけど、そういう意味で彼女は一回死んでしまったんだな。
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「女であるということが時どきどれほどの屈辱をもたらすか…あなたたち男にはわからないでしょう」
文庫版 吉祥天女2巻P204
*1:何でも「想像力が必要だから」らしい。何もオカズにせずに無我の境地でするえびす先生はどうなるんだ。