はてな年間100冊読書クラブ3〜4冊目

奇子 (上) (角川文庫)

奇子 (上) (角川文庫)

奇子 (下) (角川文庫)

奇子 (下) (角川文庫)

怖いのは人間のエゴで、閉鎖的な空間にエゴが渦巻く中、それに巻き込まれてしまう主人公の奇子がとても悲しいのだけれど、
20年閉じ込められた彼女は、もはやそれが当たり前になってしまって、もう考える事すら止めてしまったのが、
実は救いだったんじゃないかな、とも思えてしまうのです。
そういえばうちの家族や父方の親戚一同ほとんどエゴイストなのだけれど、よくやっていけるな、と思う。
そのせいで遺産やらなんやらで面倒くさい事になっているんだろうけど。
そのエゴが自分だけの人と他人にまで向かう人がいるんだよな。
私はおそらく…後者。