甘い蜜の部屋

はてな年間100冊読書クラブ一冊目。
これは十年かかった連載らしく、ページ数も多くて、読むのにだいぶ時間がかかりました。
多分主人公のモイラは、いわゆる「小悪魔」ちゃん。
要はあれですか、美人で金持ちなら何でも許されて、ブサイクは死ねってことだろ?
と、捉えてしまう私は作品中の意地の悪い(という事になっている)家庭教師やお手伝いと一緒なんでしょう。
自分の味方以外は悪で性格が悪いという事になっていますが、私から見たらモイラも十分性格がアレだと思うのですが。
家庭教師やお手伝いのおばさん達がモイラの事を好かなかったのを「モイラが可愛くて嫉妬している」という事なのですが、
私はそれもあるかもしれないけれど、「モイラが性悪だから」だと思うのです。
自分の友達だった子の事を「利巧じゃない」などと言ったり、人を自殺まで追い込んだりして、
それで「無意識だから」で許されるとでも思ってんのかと言いたくなるのですが、
お話の中のモイラを可愛がっている人達の間では許されるらしいですよ?
それとやたら「無意識」「馬鹿ではない」と強調しているのですが、
「馬鹿ではない」という事を強調するという事は、そう読者に思われるのが分かっているのではないでしょうか。
とにかく主人公のモイラが好きではないので、この作品の良さに気付けませんでした。
けれどもし私が男だったら、モイラみたいな女にボロボロにされたいかも…と思ったり。