言えない

TSUTAYAで「さよならみどりちゃん」を借りてみました。
西島さんは駄目男っぷりが素敵だったしよかったのだけれど、それより主人公のユウコに自分を、西島さん演じるユタカに惚れてる相手を重ね合わせてしまったよ。
作中、ユタカがユウコに「しろよ」と命令口調で言うシーンがあるのだけれど、それがあいつにそっくりでびっくりしてしまった。

さよならみどりちゃん [DVD]

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南Q太の原作を前に読んで、その時はあまりピンと来なかったんだけど、今なら分かる。
いい歳こいて駄目で馬鹿で自己中心的で、自分はフラフラしてるくせに妙なところで独占欲出したりして周りを振り回してるガキ。だけど好き。
だから嫌われたくないし、一緒にいたい。
振られても、私の事だけを見てくれる訳でもなくても、どこかで繋がっている限り、甘い期待を持ってしまう。
終盤の「私の事好きになってよ」という台詞は、片想いしている人の大半が言いたい台詞なんじゃないかと思う。
ただ口に出してしまう言葉の虚しさと、自分と相手を繋ぎ止めているものが一気に断ち切れてしまいそうで言えないんだろう。
体だけ、で、割り切れる訳なんてないじゃん。好きなんだから。
だからこそ、ラストのユウコの行動は素晴らしかったと思うし、あのラストはハッピーエンドなんだと思う。