それだけではないのではてな年間100冊読書5冊目

こんな事を考えていたら、人間中心主義は馬鹿らしい、
だって生まれた時は一緒じゃないか!
と突拍子も無い考えが頭に浮かんでしまった訳ですが、
今日読みきった安部公房の「R62号の発明・鉛の卵
人間を中心に考えるのを止めて、それに対して対する物(または別の物)をあてがい、
ごちゃ混ぜにし、対等に考えるという発想の転換
人間に対して動物、魂に対して肉体…の様に。
この本の12編の物語は、書かれたのが終戦後〜というのもあって、
古い臭いはするけれど、
私がよく分からないけど、安部公房が好きな理由は、
絶対無いはず、けれど今どこかでこんな事が起きて居そう、という
在りそうでなさそうな、ギリギリの非現実を書いているからだ。
以前読んだ「砂の女」も、
本当にこんな事があるのかも知れない…と思いました。
発想は突拍子も無いのに、どこか妙にリアルで、生身の人間の感じがする。
ロボットなのに犬なのに魂なのに棒なのに。
やっぱりそこに人間がいるからなんだろうなぁ。